生活

寝そべり族は日本でも生まれる?あえてがんばらない生活に共感する

中国のインターネット上で話題になっている「寝そべり」と言う意味の「躺平(タンピン)」という言葉があります。

だらっと寝そべって、なにも求めない。

中国の若者の間に広がっている「寝そべり主義」、「寝そべり族」とは、どのようなことを表していて、なぜそのような言葉が生まれたのでしょうか?

日本でも、言葉はちがっていても似たようなライフスタイルの人はたくさんいると思います。

中国の「寝そべり主義」はなぜ生まれたのか、そして日本でも浸透していくのか考えてみました。

 

寝そべり主義・寝そべり族とは?

 

中国のインターネット上で広まっている「寝そべり」と言う言葉が、若者の間で流行しているようです。

「寝そべり」とは、結婚しない、子供もいらない、車もいらない、家もいらない、消費しないで、寝そべって過ごすという意味があります。

この言葉が生まれたきっかけは、あるコミュニティサイトへの書き込みでした。

要約すると、
「自分は2年間働かずに暮らしている。他人と比べられたり、昔ながらの考え方による圧力が自分には重くのしかかっているが、それはまちがっている。自分は古代ギリシャの賢人のように、ただ寝そべってなにもしないで過ごす。」
というものです。

一人っ子政策(1979〜2014)で、生まれた瞬間から多大な期待をかけられた中国のこどもたち。

大学入試、就職という競争社会を見据え、幼いころから教育で戦い生きてきました。

でも、努力をすれば報われると信じてきたけれど、かならずしもそうではない現実がありました。

がんばって有名大学に入学し、卒業したら次は就職。

プレッシャーの中で一生懸命、親の期待に応えようとしてきました。

それでも、すべての人が理想通りの結果を得られるわけではなく、望まれるようなエリートにはなれないわけです。

努力と幸運によって良いと言われるような就職ができたとしても、待っているのは996、8117と言われるような過酷な労働。

(996は朝の9時から夜の9時までの12時間労働で週6日勤務、8117は朝8時から夜11時までの14時間労働で週7日勤務)

そして、就職の次は結婚を期待され子どもを持つことを望まれます。

結婚して家の購入や子育てを考えれば、住宅価格の高騰、高額な教育費のために、さらに忙しく働かないといけません。

がんばってがんばってやりとげても、次々とやらないこと、成功させないといけないことがでてきます。

 

そんな休まずに走り続けないと生きていけないような生活に、幸せを感じることができない。

中国の若者たちは、大学までの22年間でエネルギーを使い果たした、だからもう競争社会を放棄しようとしているのです。

結婚も、子供も、車も、家もいらない。

消費しないで、生きていけるだけの最低限の仕事をして生きていくという考え方の「寝そべり主義」

一生懸命努力してきたけれど、報われず疲れ切ってしまったために、ちょっと立ち止まっているのかもしれません。

 

寝そべり族は日本でも生まれるのか?

 

中国語の寝そべる、横たわるという意味を持つの「躺平(タンピン)」と言う言葉は、日本語の「寝そべり」という言葉になると、なぜか悲惨さや、自虐的な印象がありません。

それは、しかたなくそうなったのではなく、自分で選んでそういう状態、状況にしているというようなニュアンスが感じられるからかもしれません。

たしかに、それにかけるだけのじゅうぶんな経済力がないから、結婚しない、子供もいらない、車もいらない、家もいらないという人もいると思います。

ですが、むしろはじめから、そういうことのために身を削ってまで働こうとは思わず、自分だけが生活できればいいので、あえてがんばって一生懸命働かない、低燃費で生きるという考え方もあります。

私たちのまわりでも、「寝そべり主義」、「寝そべり族」と似たような言葉はなくても、すでにそうした生活をしている人はいるのではないでしょうか。

結婚しない、子供もいらない、車もいらない、家もいらないというようなライフスタイルをあえて公言し発信していないだけではないでしょうか。

 

さいごに

 

中国ではポジティブ思考でないと生き抜けない社会に、ついていく気のない若者たちの間で、「寝そべり主義」、「寝そべり族」が広まっています。

私たちは、そんなあえてがんばらない、低欲望、低意欲であったとしても、あえてそれを言わないだけで、すでにそのようなライフスタイルは浸透しています。

新垣結衣さんの結婚の報告で、「私生活は低刺激な時間を求め心がけ過ごしてまいりました。」とありました。

この報告での低刺激と言う言葉で、「寝そべり主義」、「寝そべり族」の低欲望、低意欲を思い出しましたが、新垣結衣さんは、仕事で十分刺激的な生活をしているので、あえて私生活では低刺激を求めていてたのかもしれません。

でも、結婚した新垣結衣さん。

たとえ低欲望、低意欲であったとしても、結婚しない、子供もいらない、車もいらない、家もいらないと、すべてに対してそうではなく、なにかしら、幸せにつながるような刺激も持てればいいなと思いました。

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