銀行パートをしているけど、辞めたいと思っている方ってけっこういますよね。
銀行パートはイメージはいいんですが、正直言って仕事はけっこうきつい割には時給が低く楽ではないです。
でもせっかく始めた仕事、そうそうかんたんには辞められないですよね。
私は銀行で正行員として働いた後、パートでも働きました。
そして転職して派遣でも金融機関で働いていた経験から、銀行パートを辞めたいと思ってしまう理由や、そんな時の対処、対策をご紹介します。
銀行パートを辞めたい?
まず、銀行パートを辞めたくなる主な理由を5つあげてみます。
- 仕事が覚えられない
- みんな忙しそうにしていて、わからないことを聞きづらい
- ミスが許されない雰囲気で、みんなピリピリしている
- 仕事の内容からすると給与が割に合わない
- 休みが取りづらい
これらは、実際に私が銀行員として働いていた時にパートを辞めて行った人の理由や、私自身の経験から辞めたいと思った理由です。
1つずつ見ていきましょう。
仕事が覚えられない時の対策
銀行は、たしかに覚えることが多いです。
日常の業務を覚えるだけでもたいへんなのに、法の改正や金融機関の統廃合、諸手続きの変更など毎日どれだけ通達あるの?と思うくらい通達や諸連絡があります。
たとえパートでも、銀行で働いている限り知らないでは済まされないこともありますが、すべてを覚えようと思ったらむりですよね。
でも、大丈夫。
まず、覚えるのはざっくり大事なところだけで大丈夫です。
あなたはその大事なところの判断ができるだろう、ということで採用されています。
どんどん来る通達は、自分の担当している業務に関係がある内容だけ覚えましょう。
銀行パートは即戦力として必要で採用されています。
新しいことは、担当している日常業務に関連することををしっかり覚えていけば大丈夫です。
そして仕事を覚えるためには、1度習ったことを2度目は聞かずにできるように工夫することが大切です。
銀行の事務処理には必ず規定やマニュアルがありますが、それを読みながら仕事をする余裕はあまりないと思います。
なので、教わる時にはコピーやスクショをとったりして、自分のノート、自分のマニュアルを作っていきます。
このコピーやスクショをとる時間の確保さえもなかなかむずかしいと思いますが、とりあえずとっておきましょう。
そしてちょっとでも時間を見つけられたら、コピーにとった事務処理を頭の中で再現して整理しながら、自分だけのマニュアルを作ります。
次に同じ事務処理ををするときに、そのノートを見ながらやればできるくらいに作っていきます。
銀行の仕事は、だれだって1度では覚えられません。
覚えられていないことは規定やマニュアルで調べたり、がんばってまわりの人にどんどん聞きましょう。
忙しくてわからないことを聞きづらいときの対策
事務処理のやり方がわからないからだれかに聞きたいと思っても、銀行はみんな忙しそうにしていて、ちょっとのことでも聞きづらいですよね。
それでもタイミングを見てがんばって聞いたとしても、気持ちよく教えてもらえるとは限りません。
私は派遣で銀行ではない○○協同組合で1年間働いたことがあります。
当時、OJT担当の女子職員で事務処理のやり方を聞くと、必ずはじめに「それ、教えましたよね」と言う人がいました。
「それ、教えましたよね。」
そう言われると、教えてもらいたいのに気持ちがしゅんとなってしまいます。
このやり方で合っているのか、大丈夫なのか、まちがってないか確かめてから進めたいときがありますよね。
こういう人には、同じことではなく他のことでも聞きづらいです。
そこでこういう場合、私は「いろんな人に聞く」ことにしていました。
そうすれば同じ人に2回目聞いて、また?と思われないですよね。
人によって教え方もちがうので、プラス一言やポイントがあったりで、ちがう角度からインプットもできます。
これ、けっこう使えるのでやってみてください。
ミスが許されない雰囲気の対策
銀行はまちがわないと思われているので、ミスがないようにしないといけません。
でも、だれだってまちがうことはありますよね。
銀行のパートでも、お金が実際に動く勘定科目を動かすと、まちがったら血の気がサーッと引きます。
私が新人銀行員だったころ、3時ぎりぎりに決済資金の振込先をまちがえたことは今でも忘れられません。
パートでもミスしてしまったら、血の気がサーッと引きます。
でも銀行の仕事って、1つの事務処理を自分1人で完結するようなことはありません。
事務処理は必ず二重三重、他の人にチェックされるようなシステムになっています。
そのチェック機能が甘く、見逃してしまった時に事務事故は起こるのですが、パートにはそこまで責任がありません。
そして、たいていのことは取り返しがつかないということはありません。
それに、そんな取り返しのつかないような仕事をパートにさせることはまずありません。
ただ、取消作業や誤送金した時などの事務処理はとんでもなくたいへんでめんどうです。
顧客や先方への謝罪、むだな事務処理などを考えると、ミスが許されない雰囲気でピリピリしています。
あっ、まちがっちゃった。じゃなく、
あっ!!!...
そして血の気がザーッと引いていきます・・・
この事務ミスに対する抑制として、今まで働いた金融機関ではそれぞれいろんな対策がありました。
- 終礼で事務ミスをした人がその原因と反省を述べる
- 事務ミスノートというのがあって詳細に書き、部内全員に回覧される
- 場合によっては始末書、顛末書
こういうことが待っているので、ピリピリとミスが許さない雰囲気ではあります。
ですが、パートなのでこのミスがボーナスの査定に響くようなこともありません。
なのであなたに、ミスが許されない雰囲気の対策としてある言葉を捧げます。
「それが世界に影響を及ぼすか?じゃなければ大丈夫」
ちょっと言葉はちがうかもしれませんが、こんなことが書いてある本を読んで気が楽になりました。
状況が状況で血の気が引くようなミスをしているときに、ちょっとグローバルすぎる無責任なことばだと思うかもしれませんね。
この本には、ただ猛反省するよりも原因をみつけてそこから学び、さっと立ち上がって次に進もうということが書いてあります。
私はこの本を読んでこの言葉がすっかり気に入り、ピリピリした雰囲気の中で自分に、そしてミスしてしまってしゅんとしている人にこの言葉を捧げました。
また、気持ちを立て直せればそれでいいと思います。
仕事の内容からすると給与が割に合わない対策
銀行パートを辞めたいと思う理由に、行員と同じような仕事をしていて責任は重いのにこの給与では割に合わないと感じている人も多いようです。
たしかにそう感じるかもしれません。
でも、正行員はパートの知らない仕事もたくさんしています。
見えていないだけで仕事が同じくらいのはずはありません。
それに、パートはミスをしても責任は負わされません。
査定に響くこともありません。
私は銀行の正行員を結婚退職し、13年のブランクのあとにその銀行でパートとして働くようになりました。
ですが、銀行は銀行でもパートになるとなんて楽なんだろうと思いましたよ。
13年もブランクがあると変わったことばかりですが、責任やノルマがないことで正行員の時よりも気持ちがずっとずっと楽でした。
仕事をしない、できないようにみえる正行員はいるかもしれません。
でも、銀行のパートがしている仕事内容が正行員と変わらないと思ったら、それはちょっとちがいます。
それでも、もしも割に合わないと思っているとしたら、他の金融機関で働いてみるのもいいと思いますよ。
私は1つの銀行でしか働いた経験がありませんでしたが、辞めて派遣で他の金融機関で働いてみました。
慣れた環境を辞める時はかなり勇気が要りましたが、思いきって飛び出してみてよかったと思います。
休みが取りづらいことの対策
銀行パートは休みが取りづらいと思っている人、そのとおりですよね。
それは、正行員であろうと、パートだろうとかわりません。
職場の雰囲気がよかったりしたら、なおさら休むと申し訳ないと思ってしまします。
自分が休むとその分ほかの人がカバーすることになりますしね。
子どもの具合が悪い時は仕方ないとしても、自分の具合が悪い時は、たいていの人が無理して出勤しています。
休んでいいと言われても、そういう雰囲気じゃないところが問題ですよね。
休みといえば、銀行ではパートも連続休暇をとれると思います。
ですが、これも休みをとりたいと思うところではなかなかとりづらい。
銀行は忙しい日、曜日、月末月初、決算期など繫忙日がだいたい決まっていて、かぞえたらきりがありません。
それを避けるように、まわりと調整しながら休みの予定を決めないといけません。
私は銀行のパートを辞めたんですが、そのあとに転職した金融機関でも、やはり休みは取りづらい雰囲気はありました。
なので、最初から対策として、職場の女性職員とは最低限しか親しくならないようにしました。
仕事がやりにくいようなことにはならないように、コミュニケーションはふつうにとりますが、
- あまり自分の家庭のことを話さない
- 職場の女性職員と深くかかわらない
これ、ほんとにやってました!
家庭のことをいろいろ聞かれても、最低限にしておいて、飲み会は断ります。
聞かれもしないのに自分から積極的にあれこれ話しはしません。
仲良くなってしまうと情がうつり休むのも悪いなと思ってしまうので、できるだくおとなしくしていました。
私が銀行パートを辞めたのは、支店ではなく事務センターで働いていたときです。
その事務センターは40代〜50代の同年代の女性が多く、休みが取りたいときに取りづらかったというのも辞めた理由の1つにあります。
50代の女性が多かったので、親が亡くなったとなればその人が優先的にお盆に休みます。
中高生など受験生のこどもがいる人も毎年かならずいて、受験の時期はその人に風邪やインフルエンザがうつらないようにまわりもピリピリしていました。
受験生のこどもがいる人は、受験日や合格発表の日に合わせて休みをとります。
受験生の親が何人かいる年度は、休みも重なったりしていました。
卒業・入学シーズン・参観日・家庭訪問など、休みが取りたい日が重なったりして、お互い気を使ったりもしました。
私は自分が結婚退職まで働いていた銀行なので愛着もあったし、仕事には慣れていて悪くはなかったのですが、家族の都合もあって辞めることになりました。
そして、失業保険をもらっている間に他の金融機関を探して転職したんです。
でも、これが、大正解でした。
銀行パートをきつい行きたくないと思ったときの対策2つ!
銀行のパートがきつい、行きたくないと思ったら、対策、改善する方法は2つあると思います。
1つは、そこで居心地がよくなるように自分がレベルアップする。
2つめは、転職です。
それぞれについて思うことを紹介します。
居心地がよくなるように自分がレベルアップする
きつい、行きたくないと思うのは、たいていが仕事を覚えられていないからです。
1週間や1ヶ月くらいで覚えられる仕事ではないので、さいしょはきついかもしれません。
もしも銀行経験者でなく、未経験だったらよけいにきついと思います。
でも必ず慣れてくるので、自分でノートを作って覚えていくしかありません。
銀行はパートにも研修やeラーニングなど、学ぶ機会はちゃんとあります。
続けていこうと思うのであれば、自分で居心地よくなるようにしていけばいいんじゃないでしょうか。
わかること、できることが増えてくると気持ちにも余裕ができますよ。
仕事が覚えられてきたら、気持ちに余裕ができて人間関係も楽になってきます。
ほかの金融機関に転職する
銀行のパートって、どうやって始めましたか?
銀行パートは、OGに対して人事から声がかかったりして始める人が多いです。
経験者は教育にも時間がかからないので、銀行側も雇いやすいですしね。
働く側としても就職活動せずにかんたんに働けるようになるし、知った所は安心感があります。
銀行のHPには、たいてい新卒以外の採用情報があります。
そこからエントリーすると、銀行から直接雇用になります。(どこでもそうかはわかりません)
金融機関で働いてみたいと思って「銀行パート」などでネットで調べてみると、いろいろな金融機関での仕事があります。
それらはたいていが派遣会社に登録し、その派遣会社を通して就業するようになります。
私は銀行のパートをやめて失業保険をもらっている間に、いろいろ調べていくつかの派遣会社に登録し他の金融機関で働くようになりました。
1つの銀行でのパートしか経験のない方は、いちど他の金融機関でも働いてみてください。
あまりにちがってびっくりしたり、おもしろいですよ。
なにしろ50代でも金融機関にはちゃんと仕事あるし、経験者ならまちがいなく採用されやすいです。
そして派遣だとぜんぜん気が楽なうえ、銀行直接雇用よりも時給が高い!
私は派遣会社に登録して○○労働金庫と○○協同組合と、銀行ではない金融機関2か所でも働きましたが、どちらも銀行直接雇用のパートよりも時給が高く、派遣という立場だったので銀行パートとくらべると休みもとりやすかったです。
金融機関なのに月末に休みをとる職員がいたり、銀行ではありえない週末や祭日にくっつけて休みをとる人がいるくらいで、派遣社員でも休みがとりやすいです。
ミスに対しても、銀行よりぜんぜんゆるいので、ぴりぴりしていません。
そして、派遣社員と言っても、その同じ職場にいろんな派遣会社から来ている人がいるんですね。
派遣社員はみんなわりきっていて時間になったらスパっと帰るし、休みもちゃんと休みたいときにとります。
銀行のパートから一歩はなれて外に出てみると、銀行の経験しかないからといって銀行にこだわる必要は全くなかったと思いました。
銀行パートを辞めたい?きつい行きたくないと思ったときの対策2つ!まとめ
銀行のパートを辞めたいと思ったとき、対策は2つあります。
1.居心地がよくなるように自分がレベルアップする。
2.ほかの金融機関に転職する。
かんたんにまとめてしまいましたが、今いるところを辞めることができなければ、居心地よくなるように努力することです。
ですが、おすすめはいちど他の金融機関で働いてみることです。
辞めるのは思い切りや勇気がいるかもしれませんが、辞めたい、きつくて行きたくないくらいなら転職です。
派遣でもしその金融機関に合わないと思えば、1年間働いたあと失業保険をもらいながら次の仕事を探してみてください。
最低1年は働いたほうがいい理由は、失業保険でもらう金額に関係してくるからです。
くわしくは、↓の記事をごらんください。
銀行でパートをしていたのであれば、50代だって他の金融機関での仕事はありますよ。
もしも銀行のパートがきつくて辞めたいと思っていたら、いちど他にも目を向けてみてください。
銀行できっちりした仕事をしてきた分、他の事務だってできる仕事はたくさんあります。
他にも目を向けると、きっと転職してよかったと思いますよ。
転職して面接を受ける際は、↓こちらの記事も参考にご覧ください。